膵炎加療中の急性腎不全と後ろ脚のふらつき

年齢相応の緩やかな慢性腎不全があり、2017 年 10 月からの膵炎の治療のため、ステロイドを服用しており、一か月に一度は尿検査・血液検査を行っていた。検査数値が安定していたことと、ステロイドを服用していたために食欲もあまり落ちず、口周りが臭うのに腎不全を疑わず、急激に悪くなっていることに気が付くのが遅れてしまった。

2018 年 1 月 7 日(日)
立ち上がり時に力が入りにくい様子。後ろ脚に力が入りにくいようで、一歩目によろける姿が複数回見られたため、慌てて翌日かかりつけ病院へ。

2018 年 1 月 8 日(月)

腎臓の数値は院内検査だけでも、どれも基準値を大きく超えており、即入院。静脈点滴を少なくとも 48 時間続けるとの診断。レントゲンで後ろ脚に近い背骨の軟骨が減って、背骨に湾曲が出ており、神経に触って痛みもありよろけているのかも、とのこと。他にも内蔵に炎症が起きている可能性があり、集中治療に入る。
点滴の中に強めの痛み止めや抗生物質など複数の薬を入れてもらったが、いくつもの症状があり、気分が優れないのか、顔つきが険しい。

2018 年 1 月 9 日(火)
食べ慣れているパウチや好きなおやつを病院に持ち込んであったが、前日は全く食べなかったとのことなので、朝、食べさせるために面会。少しだけペーストを食べたが食は進まず。入院用のゲージの中では体制を変えたり、数歩歩いたりするなど、昨日よりは元気がある気がする。
会社の同僚が YOZA 先生を紹介してくれ、退院後にすぐに連れて行くため、退院予定後の 15 日(月・祝)朝一番のご予約をいただく。

2018 年 1 月 10 日(水)
前日は少し食べたのに、今日は全く食べず、顔を上げることもできない。体温も危険と言われる 37 度台に下がったため毛布に包まれ、中には湯たんぽが入れられている状況で、鳴き声も出ず。数値が半分になることを目指して 48 時間の点滴を続けたが持ち直さないため、追加で 24 時間の点滴を続けることにする。湯煎してペーストを勧めてみるが、匂うだけで食べない。

あまりの様子の変化に、いただいている予約の 15 日まで命が続かないかもしれないと感じて、慌てて退院予定日時の金曜日の空を確認のためノリコさんにご連絡したところ、映像を使った遠隔治療をご提案いただき、面会病室で急きょ遠隔治療をしていただく。猫がわかっているとも思えないのに、YOZA 先生が手をかざしてくださると、耳をうごかしたり、背中がプルプルと震えたりする。
入院時に 48 時間で状況が変わらない場合は厳しいかも、との説明もあったので、病院内で召されてしまう可能性もゼロではないと思うと、追加の点滴を受けることが正しいのか、連れ帰った方が良いのか、とても迷うが、諦めたら終わりのような気がして、帰宅する。

2018 年 1 月 11 日(木)

今日も顔が上がらない。体温は低いままでタオルに包まれ、湯たんぽも入っている状態。少しペーストを舐めるが、予断を許さない状況との説明があり、今にも召されそうな姿に涙がこぼれる。
この日も点滴を続けることになり、96 時間になる。

2018 年 1 月 12 日(金)

朝面会に行くと、看護師さんが嬉しそうに「昨日の夜、親指の先ほどの排便があり、ゲージの中を数歩だけど歩いている」と報告してくれる。
数値が目標だった入院時の半分になったことと、週末になること、ずっと病院にいることも猫にとってストレスになるという理由もあり帰宅。体重は入院前の 1.5 ポンド(約 700~750g)減で見た目にも痩せたことがわかる姿に。
2 日間は 150 ㏄の輸液、その後は 1 日おきの 150 ㏄の輸液の指示を受け、また元気がなくなるなど、変化があればすぐに病院に来るように、とのことで帰宅。帰宅後、病院で食べた何倍ものペースト状のご飯を食べたことに驚く。ただ、まだ後ろ脚はふらつき、トイレに行くのもやっとの状態で、ご飯を食べた後は基本的にはベッドの下や猫タワーの下などの暗がりに引きこもる。

2018 年 1 月 13 日(土)

午前中に YOZA 先生のクリニックに伺い、治療を受ける。
元気な時は車に乗せると文句鳴きをするのに、じっとして声も出ず。クリニックではくつろいだ様子で大人しく治療を受け、帰路につく。帰ってすぐにトイレに行き大量におしっこ。その後は暗がりに引きこもることもなく、ご飯を食べて、ソファーに一緒に座って寛ぐ余裕を見せ始める。

2018 年 1 月 14 日(日)
ひどい下痢でびっくりしたが、抗生物質を飲み終えた後の副作用と思われ、元気もあるため、様子を見ることにする。まだ後ろ脚に力は入りにくそうな様子も見えるが、希望の場所に自力で動く。

2018 年 1 月 15 日(月・祝)

暗がりに引きこもることもなくなり、兄弟猫と以前のようにくっついて寛いだり、昼寝をしたりするようになる。
食欲もあり、以前にも増してよく食べる。

その後、1 月 20 日以降、毎週土曜日に YOZA 先生の治療を受ける。
遠隔治療も含めて 3 回目の 1 月 20 日の治療を受けた後あたりから、歩き方も普通になり、以前にも増して食欲旺盛、2 週間前に生死の境をさまよったとは、とても思えない生活ぶりで、文字通り「普段通り」に戻った。
オフィスに伺う道中では、元気になった分、文句鳴きも始まったが、クリニックに着いてからは落ち着き、YOZA先生やノリコさん、他の患者さん・患畜さんのお姿を見てもタオルの上におとなしく座って治療を受け続け、途中からは寝てしまうほどの寛ぎぶりで楽しく通院させていただいている。